スポーツ整形外科研修について
研修名:同仁病院スポーツ整形外科研修
目的
本研修はスポーツ医学・スポーツ整形外科の教育を受けることを目的としています。主な内容として、病院での外来診療、病棟業務、手術、また、リハビリと連携した上での治療などについての研修を行います。スポーツ患者さんが治療・トレーニングを通してどのように復帰していくか、また復帰過程で医師 1 人でなく、様々な職種が関わりチーム医療を行っていることなども研修して頂きます。病院とスポーツ現場における所見は大きな差があることがあります(例えば、診察室で膝の可動域がよく、筋力がよくても、実際の現場では走れなかったりサイドステップができなかったりします)。実は高齢者の診療でも全く同様のことがいえることがあります。すなわちトータルで患者をマネジメントする能力が必要です。
1ヶ月間という短い間ですが、症例検討なども行いながら、患者背景→受傷機転→鑑別疾患→診察・検査→診断→治療→トレーニング→復帰、という診断学と一連の流れを学び、今後スポーツ医学に携わっていく基礎をつくることを目指します。
当科では整形外科医のみならず、家庭医や総合診療医、内科医を目指す先生方も将来的にスポーツ医学に関わっていけるような形を作れることを目標としています。将来的にスポーツ医学をやりたい、もしくは興味があるという方も是非気軽にご応募ください。
研究
スポーツ医学における最も重要な研究は「Injury surveillance」です。これはどのような怪我やどのような病気が選手に生じるかを調べることであり、将来的に「予防: Prevention」につなげていくことを目標としていきます。現在「ビーチサッカー全国大会」、その他「女子サッカーチーム」などで傷害調査を行っており、そちらへの参加を通して研究を学びます。
また、1ヶ月の研修で何を学んだかを「ポートフォリオ」という形で院内にてプレゼンを行って頂きます。更に余裕があればトレーナーや院内看護師向けに勉強会などを行ってもらいます。
指導医について
指導医
院長・理事長:山内 裕樹
指導医
医長:比嘉 清志郎
担当医
整形外科:島川 朋享
担当医 島川 朋享
本研修の責任者です。小学校〜高校ではサッカー部で全国ベスト8に入るチームでした。東京医科大学に入学中もサッカー部に所属し、卒業後スポーツドクターを目指しましたが「スポーツ医学プログラム」が日本の病院や大学にはありませんでした。そこで、自分でプログラムを考えまず現場で必要な救急や総合診療を学ぶために浦添総合病院で初期、後期研修を受けました。後期研修では救急を選択し、ドクターヘリのフライトドクターとして現場救急を学びました。その後は整形外科医として勤務しながら、U18サッカー日本代表ドクターなどを経験し、2013年から2022年まで FC 琉球チームドクターとして現在は沖縄SVチームドクターとして働いております。また、2014-2015年にはカタールにある Aspetar hospital (世界で最もスポーツ医学で有名な病院の1つ)でOrthopaedic Surgeon Fellowとしてスポーツ整形外科を学び、その後2017-2018年カナダのオンタリオにあるFowler Kennedy ClinicでSports Surgeon Fellowとして1年間ずつClinical fellow(臨床のできる研修)での留学を経験しました。これらの研修では、日本であまりみられない整形外科のCase conference(症例検討)など、素晴らしい教育を受けることができました。皆さんと「ともに学ぶ」ということをモットーに素晴らしい研修を一緒に作っていけたらと思っています。
時期によってはプロ野球・サッカーチームのキャンプや琉球ゴールデンキングスの帯同なども可能となっております。
主なスケジュール
月曜日1.0:午前スポーツ整形外科手術・午後外来
火曜日0.5:午前(手術が入れば優先、リハビリ見学 etc )・午後 OFF
水曜日0.5:午前プロチーム or 部活 帯同・午後 OFF
木曜日1.0:午前外来・午後手術
金曜日1.0:1日手術
土曜日1.0:午前外来 午後プロチーム or 部活などの試合 帯同
日曜日:OFF
2週に1回のCase conferenceを行います(症例は研修医が準備)
※ただしコロナの状況やチームの状況次第では見学や帯同が難しいこともあります。
参加者の声
研修医 西山 海斗
★当院の研修を選んだ理由
きっかけは群星のプログラムの島川先生によるオリエンテーション。スポーツ医学や整形外科に興味があり、担当医の島川先生が実は小・中・高の先輩で繋がりを感じました。
★研修を行っての感想(一番印象に残った出来事など)
スポーツドクター帯同で現場を経験することができ、改めてスポーツ整形に興味が湧いた。先生が熱心で外来や手術も幅広く経験することができました。
★研修を通しての自身の変化(スキル、考え方など)
外来診療や問診、ICなどの経験ができた。仙石先生のような後期研修医とも交流でき、自身の将来像をみることができました。
★研修希望者へメッセージ(先生からみた同仁病院の研修に合う医師像等)
研修基幹病院からも比較的近く整形外科やスポーツ医学、救急や総合診療などに興味がある方も勉強になる研修だと思います。
研修医 知花 信
★当院の研修を選んだ理由
初期研修1年目の4月に群星沖縄の集会で島川先生が講演しており、群星沖縄の選択研修を受け入れている旨を話していました。整形外科疾患は普段の診療で勉強しづらい範囲であることと「スポーツ整形」という馴染みないジャンルに興味を持ちました。
★研修を行っての感想(一番印象に残った出来事など)
外来診療や手術に積極的に参加させてくれました。外来診療では新患外来のファーストタッチや関節穿刺などの主義をさせていただきました。手術でも経験したことない症例が多く、勉強になりました。また、外部の見学としてプロ野球キャンプや高校野球のトレーナー体験などをさせていただき良い経験となりました。
★研修を通しての自身の変化(スキル、考え方など)
島川先生が初期研修時代に学んだ「疾患だけでなく、その患者の背景も考えて診療する。」という考えを今でも大切にしていて同じ初期研修をしている身として、とても勉強になりました(骨切りにおけるX脚、O脚など)。
★研修希望者へメッセージ(先生からみた同仁病院の研修に合う医師像等)
「スポーツ整形」というジャンルは普段、初期研修で関わらないからこそ、同仁病院での研修は魅力的で有意義なものです。スポーツ整形を目指す人のみならず、整形外科を勉強したい人に強くおすすめできます。また、島川先生や山内院長は様々なアイデアで研修をより良くしようと努めてくれますので、今後ますます魅力的な研修になります。
申し込み
1:履歴書
2:研修目的:A4 用紙 1 枚にまとめてください
問い合わせ先
企画戦略部 豊島 亮
TEL.098-876-2212
MAIL. r-toyoshima@yaese.or.jp